もう見てられない…田中将大の現実

8月28日の広島戦。
画面に映った田中将大の姿を見て、正直「うわぁ…」って声が出ちゃいました。
2回で50球…6安打5失点…
「え、もう代えるの?」
テレビの前で思わずそう呟いてしまった自分がいました。
あの田中将大が、たった2回で降板。阿部監督も「これから考えようと思います」って、もう次回登板があるかどうかもわからない状況です。
ネットの声も厳しいものばかり。
「決め球がない」「腕の振りで球種がバレてる」
「今の状態なら勝つのは難しい」
「もう一軍レベルじゃない」
読んでいて胸が苦しくなりました。だって、彼はあの「神様」だったんですから…
あなたも同じ気持ちじゃありませんか?

忘れられない、あの奇跡の記憶

でも、ちょっと待ってください。
あの2013年の楽天時代を思い出してみませんか?
24勝0敗という前人未到の記録。42イニング連続無失点。得点圏打率わずか0.159…
数字を見るだけで鳥肌が立ちませんか?
私、あの年のことは今でも鮮明に覚えています。
7月2日のロッテ戦の話なんですけど、テレビで観戦していたんです。田中将大が9安打も打たれて、何度も得点圏にランナーを進められて「今日はダメかも…今日こそ負けるんじゃないか」って、もうドキドキが止まらなくて。
周りの友達も「さすがにきついでしょ、これは」って言ってましたし、正直、私も「ついに連勝が止まる…」って思っちゃったんです。
でも結果は無失点完投勝利。
その時友達に言われた言葉、今でも覚えています。
「この人、本当に人間?神様なんじゃない?」
この言葉、今でも大切にしています。
あの頃の田中将大を見て野球を好きになった人、本当に多いと思います。あなたもその一人じゃありませんか?
信じられないかもしれませんが…あの頃は本物の「神」だった

2013年の田中将大の成績、改めて見てみましょう。
24勝0敗1セーブ 防御率1.27 奪三振212
でも数字だけじゃないんです。野村克也さんが語っていた「力を抜く」技術。ピンチになると、なぜかギアが一段階上がる不思議な能力。
得点圏での被打率が前年の0.207から0.159まで改善。これ、どれくらい凄いかわかります?打率3割の選手が3割5分を打てるようになったのと同じレベルの向上なんです。
援護率も6.08。菅野智之の2.88と比べると、なんと2倍以上!
それでも1シーズン無敗って…今考えても信じられません。
前年からの連勝を含めると28連勝、ポストシーズンまで含めると30連勝。3つの世界記録でギネス認定ですよ?
あの頃は本当に「神様」でした。

でも現実は…年齢には勝てない

時は流れました。
2013年から11年。あの時26歳だった田中将大も、今は38歳です。
メジャー時代にはひじの故障も経験しました。2016年頃から球速は明らかに落ちて、「新しい投球スタイルを確立するので、球速は期待しないでください」と田中将大自身が言ったように、もう昔の田中将大ではないんです。
専門医のアンドリュース医師が警告していました。
「常に100パーセントの力で投げてはいけない。ピッチャーの目的は、スピードガンで高い数字を叩き出すことではない」
最高球速と平均球速の差を作って、ひじを守りながら投げる。それが現代野球の常識になったんです。
150キロ台連発だった剛球は、今や140キロ台後半がやっと…
私たちファンも、それを受け入れなければいけないのかもしれません。
正直、つらいですけどね…
実は私も…ひどいことを思っていました

恥ずかしい話をします。
昨年まで、私は田中将大に対して複雑な気持ちを抱いていました。
「なんで巨人が獲ったんだろう…お荷物になるだけじゃないか…客寄せにもならない今の状況で、巨人の優しさに感謝すべきなんじゃ…」
ネットでも同じような声がありますよね。
「どうしても田中を獲ったのか…個人成績に加担し結果、チームの勝利に繋がってない現実をどう捉えているのか」
こんな厳しいコメントを見て、「やっぱりそうだよな」って思っていた自分が本当に恥ずかしいです。
でも今年の春、偶然テレビで田中将大のインタビューを見たんです。
「まだ野球ができることに感謝している。1日1日を大切に投げていきたい」
この言葉を聞いて、ハッとしました。
私は何を見ていたんだろうって。数字や成績ばかり見て、人間・田中将大を見ていなかった。あの神様のような活躍をしてくれた選手に対して、なんて失礼なことを考えていたんだろうって。
それから見方が変わりました。
巨人の先発事情も厳しい…でも戦い続ける姿

巨人の先発ローテーション事情を見てください。
確かに戸郷翔征、山崎伊織、井上温大、グリフィンの4人は確定的です。でも残り2枠は激戦区。
西舘勇陽、平内龍太、京本眞らが先発転向を目指している中で、田中将大も必死に戦っているんです。
38歳になっても、まだプロ野球選手として戦おうとしている。
厳しい現実もあります。
「普通は一軍で投げれる状態じゃないよね、阪神が独走していて優勝は無理だから投げれるんだよ」
こんな声もあります。でも、それでも諦めない田中将大の姿勢だけでも、私は応援したいと思うんです。
あなたはどう思いますか?

カープファンからも応援の声が…

実は、対戦相手のカープファンからも温かい声が上がっていました。
「田中投手には200勝は是非達成してほしいと思いますので応援してます」
「2回のショートのエラーが致命的でしたがあれがないとわからない展開でした」
敵チームのファンからも愛される田中将大。
これって、やっぱり彼の人柄や過去の功績があってこそだと思うんです。
ただの数字じゃない、人としての田中将大を多くの人が愛しているんですね。
それでも信じたい…最後の奇跡を

今の田中将大は確かに全盛期の田中将大ではありません。
2回5失点で降板することもあるでしょう。制球が乱れることもあるでしょう。厳しい言葉を浴びることもあるでしょう。
でも、それでも彼は戦い続けています。
200勝という大記録まで、あと1勝。
この1勝が、どれだけ重いか想像できますか?
199勝で終わるのか、200勝を達成するのか…
阿部監督も「これから考えようと思います」と言っています。もしかしたら、次回登板の機会がもらえないかもしれません。
でも私は信じています。
あの24連勝の奇跡を見せてくれた田中将大なら、きっとやってくれると。
42イニング連続無失点を成し遂げた田中将大なら、最後にもう一度、私たちを感動させてくれるはずです。
なんでこんなに期待しちゃうんでしょうね…
でも、期待しちゃうんです。
一緒に見守りませんか?

どんな結果になったとしても、私たちには感謝すべきことがたくさんあります。
楽天に初の日本一をもたらした伝説の24勝0敗。
ギネスに認定された28連勝、30連勝の世界記録。
そして何より、私たちに「野球って素晴らしい」「スポーツって感動する」と思わせてくれたあの数々の名場面。
これらはすべて、田中将大がくれた宝物です。
200勝達成か、それとも199勝での引退か…
どちらの結末になったとしても、田中将大は私たちの心の中で永遠に「神様」のままです。
だから今は、静かに見守りませんか?
批判の声もあるでしょう。「もう限界だ」という現実的な意見もあるでしょう。
でも彼が戦い続ける限り、私たちファンも一緒に戦いましょう。
「これを野手のせいとかにしてたら田中も199勝どまりなんじゃないか」
こんな厳しい声もあります。でも、そんな逆境の中でも諦めない田中将大の姿こそが、私たちが学ぶべきことなのかもしれません。
最後まで諦めない。
たとえ周りが何と言おうとも、自分の夢に向かって戦い続ける。
それが田中将大が教えてくれることです。
頑張れ、田中将大。
あなたの200勝目を、みんなで待っています。
まだ終わりじゃない。
神様の最後の奇跡を、信じています。

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