MLBのABSチャレンジは各チーム2回分で始まり、判定が覆れば残り回数を維持できる2026年導入の仕組みです。
ボール・ストライクの再判定を選手が求める仕組みです。出典:MLB公式、2026年10月21日確認。
投手・捕手・打者が直後に申し立て、失敗したときだけ1回分を失い、延長では残りゼロなら各回に1回分が補充されます。
この記事では、ABSチャレンジの回数と仕組み、ピッチクロックと牽制の決まり、ベンチ入り人数、2027年に向けた動きを、表で一度に整理します。
「ロボット審判って、結局どこまで機械が決めているの?」
そんな素朴な疑問に、公式の決まりと今年の数字で答えていきます!
MLBの2026年の新ルール一覧

MLBのルールで2026年に新しく加わったのは、ABS(自動でボールとストライクを判定する仕組み)を使ったABSチャレンジです。
MLBの2025年9月23日の発表によると、選手・オーナー・審判の代表でつくる競技委員会の投票で導入が決まり、2026年からオープン戦、レギュラーシーズン、ポストシーズンのすべての試合で使われています。
ピッチクロックや牽制の制限は2023年からの決まりで、2026年もそのまま続いています。
いま試合を見るときに押さえておきたいルールを、表にまとめました。
| ルール | 中身 | 始まった年 |
|---|---|---|
| ABSチャレンジ | 投手・捕手・打者がボールとストライクの判定に異議。各チーム2回分で開始し、成功すれば回数は減らない | 2026年 |
| ピッチクロック | 走者なし15秒・走者あり18秒以内に投球動作を始める | 2023年(走者ありは2024年に20秒から18秒へ) |
| 打者の準備 | 残り8秒までに打席で投手を見る。遅れると自動でストライク | 2023年 |
| 牽制の制限 | 1打席に牽制と投手板を外す動作は合わせて2回まで。3回目の牽制で走者を刺せなければ走者が1つ進む | 2023年 |
| 3人以上の打者と対戦 | 救援投手は3人の打者と対戦するか、その回を終えるまで交代できない(けが・病気は別) | 2020年 |
| ベンチ入り(出場登録) | 開幕から8月31日とポストシーズンは26人で投手は13人まで。9月1日からは28人で投手は14人まで | 2020年(26人制) |
表のうち、2026年に初めて加わったのはABSチャレンジだけです。
ほかの決まりは、ここ数年で少しずつ積み重ねてきた「試合を短く、動きを多く」という流れの続きにあたります。
筆者は表にしてみて、たった数年で野球の景色がここまで変わったことに、あらためて驚きました!
あなたも、久しぶりの中継で試合のテンポが以前と違うと感じたことはないでしょうか?
MLBのABSチャレンジの仕組みと回数

ABSチャレンジは、各チームが2回分の権利を持って試合を始めます。
導入時の公式発表によると、チャレンジが成功して判定が覆れば回数は減らず、失敗した時だけ1回減ります。
そのため、実際に申し立てる回数の上限が2回という意味ではありません。
延長戦では、残りがゼロのチームに各回の始めに1回が与えられます。
チャレンジできるのは投手、捕手、打者の3人だけで、監督やコーチは申し立てられません。
判定の直後に帽子かヘルメットを軽くたたき、声で伝えるのが合図で、ベンチから助言を受けることは禁じられています。
判定に使うのは、球場の周りに置かれた12台のカメラです。
ストライクゾーンは本塁の幅と同じ17インチの長方形で、上の端は打者の身長の53.5%、下の端は27%の高さに決められています。
ボールの一部でもこの長方形にかかれば、ストライクになります。
つまり、ふだんは今までどおり球審がすべての判定をして、選手が「おかしい」と思った時だけ機械が答え合わせをする形です。
ここが、すべての投球を機械が判定する「ロボット審判」との大きな違いです。
従来のリプレー検証では、通常のボール・ストライク判定は対象外でした。
ABSチャレンジは、その誤審を試合の中で正せるようにした仕組みといえます。
審判の世界では、もうひとつ歴史が動いています。
AP通信の記事によると、2025年8月9日のブレーブス対マーリンズ戦で、ジェン・ポーウォルさんがMLBのレギュラーシーズンの試合を担当した初めての女性審判になりました。
この日は一塁の塁審を務め、試合で使った帽子は野球殿堂に贈られています。
回数を考えるときは、最初の2回という数字より、成功と失敗で残りがどう動くかを追うと分かりやすいです。
たとえば残り2回から最初の申し立てに成功すれば、次の打席でも残りは2回のままです。
そこで失敗すれば残り1回、さらに失敗すれば残り0回になります。
これは公式ルールを当てはめた計算例で、特定の試合の経過ではありません。
守備側の捕手が使っても投手が使っても、同じチームの残り回数を共有します。
捕手が自分のためだけに使える2回を別に持つ、という仕組みでもないんですね。
明らかに違うと感じた一球にすぐ使うか、重要な場面へ残すか?
試合のどの場面で申し立てるかにも、選手の判断が表れるようになりました。
そして、この仕組みには忘れられない「最初の日」があります。
MLB.comの「ABSの初物」の記録によると、レギュラーシーズン最初のチャレンジは3月25日のヤンキース対ジャイアンツ戦で、判定はそのまま認められました。
最初の1回は、審判の勝ちだったのです。
ところが翌26日、メッツの捕手フランシスコ・アルバレスさんが、フルカウントから「ボール」とされた1球にチャレンジします。
映像の判定はストライクで、パイレーツのオニール・クルーズさんは見逃し三振になりました。
審判の判定が、初めて機械に覆された瞬間です。
筆者はこの記録を読んで、たった1日で「人の目」と「機械の目」の立場が入れ替わったドラマに、思わず椅子から腰が浮きました!
昼休みに弁当を広げながらハイライトを流していると、球場の大型画面に判定の軌道が映るたびに、つい箸を止めて見入ってしまいます。
私たちファンも、ヘルメットを軽くたたく仕草を見ると、判定が出るまで息を止めてしまいますよね。
ピッチクロックと牽制・球数制限

MLB公式の用語集によると、ピッチクロックは走者がいない時は15秒、走者がいる時は18秒です。
走者がいる時の時間は、導入した2023年は20秒で、2024年から18秒に短くなりました。
打者と打者の間は30秒で、打者は残り8秒までに打席に入り、投手に目を向けていなければなりません。
投手が時間を過ぎれば自動でボール、打者が遅れれば自動でストライクが宣告されます。
牽制の制限もピッチクロックと一緒に始まった決まりです。
投手が牽制球を投げたり投手板を外したりする離脱動作は、1打席で合わせて2回までなら追加の制約なしで使えます。
3回目の牽制で走者をアウトにできなければ、走者は自動で1つ先の塁へ進みます。
ただし、打席の途中で走者が進んだ時は、この回数が元に戻る決まりです。
ピッチクロックで短くなった試合時間は、少し戻りつつあります。
MLB.comの2026年3月17日の記事によると、2025年の9イニングの試合の平均は2時間38分で、2024年の2時間36分より2分延びています。
「MLBに球数制限はあるの?」
そんな疑問も浮かびますよね。
MLBのルールに、投手が1試合で投げてよい球数の上限は書かれておらず、何球で交代させるかは各球団の判断です。
そのかわり、3人以上の打者と対戦する決まりがあり、投手は原則として3人の打者と対戦するか、その回を終えるまで交代できません。
けがや病気には例外があり、前の回を1人で終えて次の回も続投した場合は、合計3人に達するまで原則としてさらに2人と対戦します。
ピッチクロックの細かい違反の例はピッチクロックの記事で詳しく整理しています。
筆者は、間合いを奪われた投手がどう工夫するのかを見るのが好きで、ピッチクロックはむしろ投手の頭脳戦を増やしたと感じています!
あなたも、画面の残り時間が減るほど、早く投げてほしいとドキドキしたことはありませんか?
MLBのベンチ入り人数と外国人枠

MLBのベンチ入り人数は、開幕から8月31日までとポストシーズンが26人、9月1日からレギュラーシーズンの最後までが28人です。
MLB公式の用語集によると、投手は26人の時期は13人まで、28人の時期は14人までと上限が決められています。
出場登録は最低25人が必要で、26人制の時期の通常のダブルヘッダーでは、27人目を1人加えられます。
大谷翔平さんのような二刀流の選手には、別の枠があります。
同じ用語集によると、条件を満たして「二刀流」として登録された選手はどの場面でも投げられ、しかも投手の人数には数えられません。
MLB.comの2023年2月13日の記事によると、野手として登録された選手が投げられるのは、2023年から、延長戦か、8点以上負けている場面か、9回に10点以上勝っている場面だけです。
では、MLBに外国人枠はあるのでしょうか?
日本のプロ野球のような外国人選手の人数の上限はなく、MLBでは国籍に関係なく26人を選べます。
MLBの2026年3月26日の発表によると、2026年開幕時の出場登録と故障者・制限リストを合わせた948人のうち、アメリカ以外の16の国と地域で生まれた選手は249人で、26.3%でした。
これは出場登録780人だけを分母とした割合ではなく、故障者等168人も含む集計です。
出身はドミニカ共和国が93人で最も多く、日本は14人で、2010年と並ぶ歴代2位の多さです。
ドジャースには、アメリカ以外で生まれた選手が11人いました。
経済メディアで働いていた時、日本の球団の外国人枠のやりくりを取材したことがあるので、上限そのものがないMLBの懐の深さには、いまも少しうらやましさを感じます。
みなさんも、ドジャースで日本人選手が並んで戦う姿を見て、国境のない野球のすごさを実感したのではないでしょうか?
2027年以降の変更予定(ストライキ・エクスパンション)

ここでは、2026年10月23日に公式情報で確認できた試験ルールと、次の労使協定の節目を分けて整理します。
ただ、次の変更の候補は、すでにマイナーリーグで試されています。
MLB.comの2026年3月17日の記事によると、3Aのパシフィックコースト・リーグでは5月5日から、打者のハーフスイングの判定に異議を申し立てる「チェックスイング・チャレンジ」が始まりました。
バットの先と握りの角度が45度を超えたらスイングとみなす仕組みで、回数はボールとストライクのチャレンジと共通です。
2Aでは牽制などの回数の上限が2回から1回に減らされ、3Aのインターナショナル・リーグでは二塁ベースを内側へ寄せて、一塁と三塁からおよそ9インチ近くする試みも行われています。
同じ記事は、これらはあくまで試験で、すぐにメジャーへ来る予定はないとも伝えています。
もうひとつの大きな節目が、労使協定の期限です。
MLB公式の2026年6月3日の交渉報道は、現在の労使協定が米国時間2026年12月1日に期限を迎えると伝えています。
球団側は年俸の上限と下限を組み合わせる案を示し、選手会側は上限への反対を表明しています。
これらは交渉中の提案で、そのまま次のシーズンに採用されると決まったルールではありません。
試合中の判定方式と、選手の待遇や球団運営を定める労使協定は、同じニュース欄に並んでも別々の決定を必要とします。
協定の期限だけを見て、翌年の開幕延期や試合中止が決まったと受け取らないことが大切です。
球団数を増やす「エクスパンション」も話題です。
theScoreの記事によると、MLBは1998年にダイヤモンドバックスとレイズが加わって30球団になってから、球団数を増やしていません。
マンフレッド・コミッショナーは2025年8月、球団を増やせば地区を地理的に組み直して、選手の移動の負担を減らせると話しました。
私たちが当たり前に見ている「30球団・6地区」の形も、数年後には変わっているかもしれません。
筆者は、冬の交渉がこじれて開幕が遅れる展開だけは避けてほしいと、正直少し心配になっています。
あなたも、オフの交渉のニュースが気になって、来年の開幕日をカレンダーで何度も確かめてしまいませんか?
ここまでの公式記事を踏まえ、ファンの戸惑いや楽しさをネットの声の形式で代弁してみます。
「一球の判定が変わるだけで、打席の結末まで変わるのが面白い」
「人の目で決めたあとに機械で確かめる仕組みなら、観戦しながら追いやすい」
「ルールが難しそうで敬遠してたけど、ヘルメットをたたく合図を知ってから中継が楽しくなった」
これらは特定の投稿の引用ではなく、記事で紹介した仕組みや出来事からの代弁です。
筆者は、合図の意味が分かるだけで、判定を待つ時間まで観戦の楽しみに変わると感じています!
よくある質問
MLBのチャレンジは何回までですか?
ボールとストライクのABSチャレンジは、各チーム2回分の権利で始まります。
成功すれば回数は減らず、延長戦では残りがゼロのチームに各回1回が与えられます。
MLBのストライク判定はすべて機械ですか?
いいえ、すべての判定は今も球審が行います。
機械が使われるのは、投手・捕手・打者がチャレンジした1球だけです。
MLBのベンチ入り人数は何人ですか?
開幕から8月31日までは26人、9月1日から通常シーズン終了までは28人、ポストシーズンでは再び26人です。
2026年10月時点の決まりで、投手の上限はそれぞれ13人と14人です。
MLBに引き分けはありますか?
原則として延長は決着がつくまで続き、天候などで同点のまま止まった試合は、一時停止試合として後日その場面から再開します。
ただし例外もあります。2016年9月のカブス対パイレーツは、シーズン終了まで再開されず、順位に影響しなかったため1対1の引き分けとして扱われました。
延長の始め方はMLBの延長ルールの記事で解説しています。
エリカのひとこと
ルールの話というと、難しくて退屈なものだと思われがちです。
でも調べてみると、審判と選手と機械が同じ1球を見つめる、とても人間くさい物語がありました。
来年のルールがどう変わっても、その1球にドキドキする気持ちだけは変わらないと思います!
まとめ
2026年に導入されたABSチャレンジは、各チーム2回分で始まり、成功なら回数を維持、失敗なら1回分を失います。
ピッチクロックは走者なし15秒・走者あり18秒で、牽制と投手板を外す離脱動作は1打席2回が基本です。
ベンチ入りは通常26人、9月から通常シーズンの最後まで28人、ポストシーズンでは26人に戻ります。
マイナーの試験ルールはMLBへの導入決定と分けて見て、12月1日に期限を迎える労使協定も交渉の結果を確かめましょう。
機械が答え合わせをする時代だからこそ、人が見て、人が迷い、人が決める1球の重みが増しています。
ルールと一緒に覚えておきたい成績の数字の読み方は、野球の成績の見方ガイドにまとめています。
ルールを調べ終えた今、紹介したいのは大谷一本【日米野球】の長い試合を題材にした動画です!
【6時間39分の裏側】大谷2発、山本登板!?カーショー緊急登板…ドジャース総力戦の裏側という題名の一本です。
筆者は題名に並ぶ総力戦という言葉から、ベンチ入り人数が限られた中で、誰をいつ使うかという悩ましさを連想します。
ファンなら、長い試合で次の投手が気になり、画面の前を離れづらくなることがありますよね。
交代や延長の仕組みを知ったうえで、動画の題材にも関心を広げてみてください!
▶ 大谷一本【日米野球】 https://www.youtube.com/@OHTANI-IPPON/

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