MLBの規定打席はチームの予定試合数×3.1、規定投球回は予定試合数×1.0で、162試合のシーズンなら502打席と162回です。
通常の162試合シーズンでは502打席が基準です。出典:MLB公式用語集、2026年10月21日確認。
2026年の大谷翔平さんは618打席で打撃の規定を満たし、85回2/3の投球回は投手の規定に届きませんでした。
この記事では、規定打席と規定投球回の計算方法、二刀流の大谷さんの扱い、タイトル争いとの関係、2026年に届いた選手の数が分かります。
「防御率がリーグで一番いいのに、ランキングに名前が出てこないのはなぜ?」
そんなモヤモヤを、MLB公式の決まりから順番にほどいていきましょう!
MLBの規定打席の計算(3.1×試合数)

MLBの規定打席は、チームの予定試合数に3.1を掛けた数です。
MLB公式の用語集の「規定(Rate Stats Qualifiers)」の項目によると、公式野球規則9.22に基づき、打者は予定されたリーグ戦1試合あたり3.1打席以上で、打率・出塁率・長打率のリーダーの資格を得ます。
端数は一番近い整数にそろえるので、162試合なら162×3.1=502.2で、502打席です。
MLB公式のデータ(Stats API)の2026年のシーズン情報にも、規定の打席の係数として3.1が記録されています。
数えるのは、打数ではなく打席です。
MLB公式の用語集の「打席」の項目によると、四球や死球の多い打者が不利にならないよう、規定の判定には打数ではなく打席を使います。
もう一つ大事なのが「予定された」試合数で数えることです。
同じ用語集によると、中止になった試合も規定の計算には含まれ、実際に何試合を戦ったかは関係ありません。
2026年のヤンキースは、最終日9月27日のオリオールズ戦が雨で中止になって161試合で終わりましたが、それでもヤンキースの打者に必要なのは502打席です。
試合数ごとの計算を分解すると、次のようになります。
| リーグとシーズン | 予定試合数 | 計算 | 規定打席 |
|---|---|---|---|
| MLB(通常のシーズン) | 162試合 | 162×3.1=502.2 | 502打席 |
| MLB(2020年) | 60試合 | 60×3.1=186 | 186打席 |
| NPB(2026年) | 143試合 | 143×3.1=443.3 | 443打席 |
NPBの数字は、NPBの個人打撃成績のページにある「規定打席:チーム試合数×3.1(端数は四捨五入)」から計算しました。
筆者は、1試合あたり3.1という中途半端な数字に、毎試合ほぼ休まず打席に立ち続けてほしいという、野球らしい「皆勤賞」の考え方を感じて、なんだか愛おしくなりました。
あなたも、打率は高いのにランキングに載っていない選手を見て、首をかしげたことはないでしょうか?
MLBの規定投球回の計算(1.0×試合数)

MLBの規定投球回は、チームの予定試合数と同じ数です。
同じMLB公式の用語集によると、投手は予定されたリーグ戦1試合あたり1.0回以上投げると、防御率のリーダーの資格を得ます。
162試合なら162×1.0で、規定投球回は162回です。
MLB公式のデータの2026年のシーズン情報でも、規定の投球の目安は1試合あたり3アウト、つまり1回として記録されています。
端数は3分の1回の単位でそろえる決まりで、投球回の「85.2」は85回と3分の2回を意味します。
用語集によると、被打率やWHIP(1回あたりに許した安打と四球の数)は公式野球規則の公式の投手記録ではありませんが、同じ基準があてはめられます。
日本でも考え方は同じで、NPBの個人投手成績のページには「規定投球回:チーム試合数×1.0」とあり、143試合なら143回です。
MLBの規定投球回数を先発投手の目線で見ると、チームの試合数と同じ回数を、1年で投げ切る必要があるということです。
筆者は前職の記者時代、数字の「線引き」がどこにあるかで記事の結論が変わる場面を何度も見てきたので、この1回の重みには思わず背筋が伸びました。
私たちファンも、先発投手が5回で降りるたびに、規定投球回への道のりを心の中で数えてしまいますよね。
二刀流の扱い(規定打席と規定投球回の両方)

二刀流の選手は、打者としての規定打席と、投手としての規定投球回を、それぞれ別々に満たす必要があります。
打席が多くても投球回の不足は補えず、その逆もありません。
混ざりやすいのが、登録上の「二刀流選手」の決まりです。
MLB公式の用語集の「二刀流選手」の項目によると、今季か過去2シーズンのどれかで、20回以上を投げ、さらに野手か指名打者として3打席以上立った先発出場が20試合以上ある選手が、二刀流選手として登録できます。
こちらは、出場選手登録の投手の人数枠(13人)に数えるかどうかに関わる決まりで、成績ランキングの規定とは別物です。
登録の決まりの詳しい中身はMLBの二刀流ルールと大谷さんの記事で整理しています。
では、二刀流で両方の規定に届いた選手はいるのでしょうか?
MLB.comの2022年10月の記事によると、大谷さんは2022年のレギュラーシーズン最終戦で162回に達し、ワールドシリーズが始まって以降で初めて、同じ年に打者と投手の両方でリーダーの資格を得た選手になりました。
この年の大谷さんは166回を投げて防御率2.33、打者としては規定の502打席をとっくに超えていました。
大谷さんの毎年の打席数と投球回を、MLB公式のデータの年別打撃成績と年別投手成績から規定と並べたのが、下の表です。
筆者は、休日の昼下がりに近所のカフェでノートパソコンを開き、大谷さんの年ごとの記録を表に写していきました。
| 年 | 打席(規定) | 投球回(規定) | 両方に到達 |
|---|---|---|---|
| 2018年 | 367(502) | 51回2/3(162) | なし |
| 2019年 | 425(502) | 登板なし | なし |
| 2020年 | 175(186) | 1回2/3(60) | なし |
| 2021年 | 639(502) | 130回1/3(162) | 打席のみ |
| 2022年 | 666(502) | 166回(162) | 両方に到達 |
| 2023年 | 599(502) | 132回(162) | 打席のみ |
| 2024年 | 731(502) | 登板なし | 打席のみ |
| 2025年 | 727(502) | 47回(162) | 打席のみ |
| 2026年 | 618(502) | 85回2/3(162) | 打席のみ |
こうして並べると、両方の規定に届いたのは、9シーズンの中で2022年の1度だけです。
筆者は、並べ終えた表を見返したとき、2022年の1行だけが光って見えて、あの年の最終戦の1回にどれだけの意味があったのかを思い、胸がいっぱいになりました。
あなたも、両方に到達した年が一つだけの表を、思わず上から見返してしまったのではないでしょうか?
タイトル争いとの関係

規定は、打率や防御率のタイトル争いに加わるための入場券です。
2026年10月23日に確認したレギュラーシーズン最終記録では、MLB公式のデータの規定打席到達者の打率では、ア・リーグはヨルダン・アルバレスさん(アストロズ)の.316、ナ・リーグはガブリエル・モレノさん(ダイヤモンドバックス)の.311が最も高い数字です。
モレノさんの打席は549で、規定の502を上回っています。
打撃には、規定に少し届かない選手のための例外もあります。
MLB公式の用語集によると、公式野球規則9.22は、規定打席に足りない選手でも、足りない分を「打数0安打」として加えてなお打率が一番高ければ、首位と認めると定めています。
用語集の例では、500打席の選手は2打数0安打を足して計算し直し、それでも一番ならリーダーになれます。
この追加は順位の判定に用いる仮の計算で、実際の打席や安打の記録を書き換えるものではありません。
一方、本塁打や打点のように積み上げた数を競う部門は、打率のような割合のランキングと分けて見ましょう。
規定打席が足りないという理由で、打った本塁打そのものが消えるわけではないんですね。
一方で、投手の記録にはこの例外がないと、同じ用語集ははっきり書いています。
出塁率と長打率を足したOPSのような数字も、規定打席を満たした打者どうしで比べるのが基本で、読み方はOPSの意味と計算の記事にまとめています。
筆者は、打者には救いの道があるのに投手にはないという差に、少し気の毒にも感じました。
私たちファンも、タイトルの話になると、成績そのものより「規定に届くかどうか」でハラハラさせられますよね。
2026年の到達者(大谷翔平は届いたのか)

2026年10月23日に確認したレギュラーシーズン最終記録では、MLB公式のデータでは、規定打席に届いた打者はMLB全体で135人です。
規定投球回に届いた投手は46人で、打者の3分の1ほどしかいません。
大谷さんの2026年の成績は、MLB公式のデータの打撃成績で139試合・618打席、投手成績で14試合に先発して85回2/3を投げ、8勝2敗・防御率1.79です。
投球が7月上旬で止まったのは左ひざの状態のためで、MLB公式の7月の記事は、7月10日に予定していた先発を回避したと伝えています。
共同通信の記事によると、9月7日には大谷さん本人が、今季の投手復帰はほぼないという趣旨を話しています。
| 項目 | 規定 | 大谷さんの2026年 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 打席 | 502打席 | 618打席 | 達した(116打席上回る) |
| 投球回 | 162回 | 85回2/3 | 達していない(76回1/3足りない) |
とくに目を引くのが、防御率1.79という数字です。
規定投球回に届いた投手の防御率では、ナ・リーグはジェイコブ・ミジオロウスキーさん(ブルワーズ)の1.80、ア・リーグはキャム・シュリットラーさん(ヤンキース)の1.95が最も低い数字でした。
大谷さんの1.79は、その両方より低い数字です。
それでも投手には9.22のような例外がないので、規定到達者に絞った防御率ランキングに大谷さんの名前は入りません。
同じドジャースの山本由伸さんは185回を投げて防御率2.53で、規定投球回に届いています。
二刀流は両方の規定に届くのかという問いに、2026年の答えは「打者では届き、投手では届かなかった」でした。
筆者は、1.79と1.80を並べた瞬間、たった0.01の差なのにランキングの外にいるという事実に、悔しさと誇らしさが一度に込み上げてきました!
あなたなら、規定の外にある1.79と、規定の内にある1.80、どちらの数字に心を動かされるでしょうか?
公式記事や成績の内容を踏まえ、ファンが感じる驚きや誇りを、ネットの声の形式で代弁するとこうなります。
「防御率1.79なのにランキングに載らないなんて、規定ってこんなに大事なんだ」
「打者で618打席も立ちながら85回も投げるのが、そもそも信じられない」
「2022年に打者と投手の両方で規定に届いたのは、今でも日本の野球ファンの自慢だと思う」
特定の投稿をそのまま引用した言葉ではありませんが、規定という物差しを知ると数字の受け止め方が変わる、その感覚を筆者も大切にしたいです。
よくある質問
MLBの規定打席は何打席ですか?
チームの予定試合数×3.1で、162試合のシーズンなら502打席です。
MLBの規定投球回は何回ですか?
チームの予定試合数×1.0で、162試合のシーズンなら162回です。
規定打席に足りなくても首位打者になれますか?
足りない分を打数0安打として加えても打率が一番高ければ、首位と認められます。
投手の防御率には、この例外はありません。
大谷翔平さんは2026年に規定に届きましたか?
2026年のレギュラーシーズン最終記録では、規定打席は618打席で届き、規定投球回は85回2/3で届いていません。
エリカのひとこと
経済メディアにいた頃、筆者は「基準を満たしたかどうか」で数字の扱いががらりと変わる場面を何度も書いてきました。
野球の規定も同じで、線の内側と外側では、同じ数字でも語られ方がまったく違います。
だからこそ、線の外側で光る大谷さんの1.79を、筆者はこの記事でちゃんと書き残しておきたかったんです!
まとめ
MLBの規定打席は予定試合数×3.1、規定投球回は予定試合数×1.0で、162試合なら502打席と162回です。
二刀流の選手は両方を別々に満たす必要があり、大谷さんが両方に届いたのは2022年の1度だけです。
2026年の大谷さんは618打席で規定打席に届き、85回2/3の投球回は規定投球回に届かず、防御率1.79はランキングの外の数字になりました。
ランキングに載らない数字にも、物語はちゃんと宿っています。
打率や防御率など、規定とつながる数字の読み方は野球の成績の見方ガイドにまとめています。
規定の話を整理したあとに紹介したいのが、大谷一本【日米野球】の二刀流を題材にした一本です!
【世界中で大絶賛】大谷翔平二刀流伝説‼10月18日プレー反応集まとめという題名の動画です。
この題名を見て筆者が連想するのは、シーズンを通じた規定と、一試合に湧く興奮は別々に味わえるということです。
ファンなら、年間の表を見終えたあとに、投げて打つ姿そのものを追いたくなることがありますよね。
数字の線引きと一試合の熱を行き来しながら、二刀流の見方を広げてみてください!
▶ 大谷一本【日米野球】 https://www.youtube.com/@OHTANI-IPPON/

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