山本由伸さんは、2016年10月20日のプロ野球ドラフト会議で、オリックス・バファローズから4位で指名されました。
2016年の4位指名を起点に、当時の評価と後の歩みを確認します。出典:NPB公式、2026年10月25日確認。
当時は宮崎県の都城高校の3年生で、甲子園には一度も出場していない投手でした。
この記事では、同じ年の指名選手の表をもとに、当時の評価について報道から読めることと、プロ入り後に実績を積み上げた道のりを紹介します。
「あの山本さんが、どうして4位だったの?」
当時の記録とスカウトの証言を追うと、今の実績からは見えにくい評価の違いが浮かんできます!
山本由伸の2016年ドラフトの指名

NPB公式の選択選手一覧によると、オリックスはこの年のドラフトで9人を指名し、山本さんは4位で「投手・都城高」と記されています。
| 順位 | 選手 | 守備 | 指名時の所属 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 山岡泰輔さん | 投手 | 東京ガス |
| 2位 | 黒木優太さん | 投手 | 立正大 |
| 3位 | 岡﨑大輔さん | 内野手 | 花咲徳栄高 |
| 4位 | 山本由伸さん | 投手 | 都城高 |
| 5位 | 小林慶祐さん | 投手 | 日本生命 |
| 6位 | 山﨑颯一郎さん | 投手 | 敦賀気比高 |
| 7位 | 飯田大祐さん | 捕手 | Honda鈴鹿 |
| 8位 | 澤田圭佑さん | 投手 | 立教大 |
| 9位 | 根本薫さん | 投手 | 霞ケ浦高 |
NPBの発表では、この年は12球団で計87人が指名され、そのうち63人が投手でした。
続けて行われた育成選手のドラフトでは、さらに28人が指名されています。
オリックス公式の紹介ページによると、入団時の背番号は43で、プロ1年目の2017年は二軍のファームで8試合に投げて防御率0.27を記録しました。
そして同じ年の8月20日に、一軍の試合で初めて先発のマウンドに立っています。
87人の中の1人として名前を呼ばれた18歳が、のちに日本の野球を代表する投手になるとは、当時どれだけの人が想像していたでしょうか?
筆者は、この表の「4位」の文字を見るたびに、なんだか胸がきゅっとなります。
あなたも、最初の評価が思うようにいかなかった春のことを、ふと思い出したりしないでしょうか?
山本由伸が4位だった理由

山本さんは、オリックス公式の紹介にあるとおり、高校時代に150キロを超える直球を投げていましたが、春夏とも甲子園には出場できませんでした。
それでもプロのスカウトの注目は集めていて、週刊ベースボールの2016年2月23日の記事は、山本さんを「野手でも高評価の151キロ本格派右腕」と紹介しています。
同じ記事には、前の年の秋にノーヒットノーランと完全試合を達成したことも書かれています。
当時の評価を考える手掛かりとして、記事が挙げているのが高校最後の1年です。
Number Webの2021年12月10日の記事によると、山本さんは高校2年の夏にはすでに150キロを出し、九州のトップ3とも呼ばれていました。
ところが3年春の宮崎県大会では、雨で試合が順延になったうえ、左わき腹を痛めていたといわれた山本さんはマウンドに上がらず、スカウトたちは成長ぶりを確かめられなかったと書かれています。
最後の夏も、県予選の2戦目で敗れました。
同じ記事の2ページ目には、他球団のスカウトの次の言葉が載っています。
「当時で177cmぐらいで、ちょっと小粒に見えた」
記事によると、このスカウトは、150キロを投げられて変化球もそろっている一方で、伸びしろがどうかという見方があったとも話しています。
そして山本さんより先に、高校生の右投手が5人指名されていました。
| 指名の順 | 選手 | 高校 | 指名した球団・順位 |
|---|---|---|---|
| 1 | 藤平尚真さん | 横浜高 | 楽天1位 |
| 2 | 今井達也さん | 作新学院高 | 西武1位 |
| 3 | 島孝明さん | 東海大市原望洋高 | ロッテ3位 |
| 4 | 才木浩人さん | 須磨翔風高 | 阪神3位 |
| 5 | 梅野雄吾さん | 九産大九産高 | ヤクルト3位 |
| 6 | 山本由伸さん | 都城高 | オリックス4位 |
表の順番は、Number Webの記事が挙げた指名の順で、球団と順位はNPB公式の一覧と照らし合わせています。
週刊ベースボールの記事でライバルとして名前が挙がった創志学園高の高田萌生さんは、NPB公式の一覧で巨人の5位指名でした。
甲子園への出場がなかったこと、最後の春と夏に評価を上げる機会が限られたこと、当時の体格への見方は、記事が示す検討材料です。
ただし、Number Webも春の登板がなかったことの影響を可能性として記しており、12球団それぞれの判断理由が明らかになったわけではありません。
これらを4位指名の唯一の原因と決めず、当時の見方を知る証言として読んでおきたいですね。
筆者は前職の記者時代、企業の採用担当の方を取材したことがあり、面接の日にたまたま調子が悪かった人ほど入社後に化けることがあると聞いて、驚いたのを覚えています。
記事を読みながら、雨で流れた試合の日のスカウトたちのため息まで聞こえてきそうで、少し切なくなりました。
あなたも、本番の日にたまたま力を出せなかった悔しさを、今も覚えていないでしょうか?
山本由伸のプロ入り後の評価の変化

評価が変わったのは、プロに入ってからの数字です。
NPB公式の年度別成績を並べると、次のようになります。
| 年 | 登板 | 勝敗 | 投球回 | 奪三振 | 防御率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2017 | 5 | 1勝1敗 | 23 2/3 | 20 | 5.32 |
| 2018 | 54 | 4勝2敗 | 53 | 46 | 2.89 |
| 2019 | 20 | 8勝6敗 | 143 | 127 | 1.95 |
| 2020 | 18 | 8勝4敗 | 126 2/3 | 149 | 2.20 |
| 2021 | 26 | 18勝5敗 | 193 2/3 | 206 | 1.39 |
| 2022 | 26 | 15勝5敗 | 193 | 205 | 1.68 |
| 2023 | 23 | 16勝6敗 | 164 | 169 | 1.21 |
| 通算 | 172 | 70勝29敗 | 897 | 922 | 1.82 |
2018年は救援で54試合に投げ、32ホールドを挙げました。
2019年に先発へ移ると、防御率1.95で最優秀防御率のタイトルを手にしています。
そしてドジャースの入団発表によると、2021年から2023年まで3年続けてパ・リーグのMVPと、その年の最高の先発投手に贈られる沢村賞に選ばれ、3年続けて最多勝・最優秀防御率・最多奪三振の三冠をそろえました。
同じ発表は、2021年に開催された東京五輪での金メダルと、2023年のWBC優勝も山本さんの経歴として挙げています。
評価の変化を一番はっきり示すのが、2023年12月のドジャースとの12年契約です。
MLB.comの2023年12月27日の記事は、総額3億2500万ドルのこの契約を、ゲリット・コールさんの3億2400万ドルをわずかに上回る、投手として大リーグ史上最高額の契約だと伝えました。
ドラフト4位で入団した高校生が、7年後には投手として当時の史上最高額の契約を結んだことになります。
年俸の年ごとの内訳は、山本由伸の年俸と12年契約の記事で整理しています。
メジャーでの成績は、2026年10月25日時点のMLB公式の年度別成績で、2024年が7勝2敗・防御率3.00、2025年が12勝8敗・防御率2.49、2026年が14勝9敗・防御率2.53・182奪三振です。
MLB公式の受賞記録には、2025年のワールドシリーズMVPも刻まれています。
4位指名から始まった歩みに、ワールドシリーズMVPという実績が加わりました。
正直、この年表を最後まで読んだ時は、鳥肌が止まりませんでした!
夜、湯船につかりながらスマホでこの年表を何度もスクロールしていたら、すっかりのぼせてしまいました。
あの18歳の背番号43から今のマウンドまでを一気に見られる私たちは、本当に幸せだと思いませんか?
山本由伸と同年の上位指名との比較(2016年ドラフト)

2016年のドラフトで12球団が1位で指名した選手は、NPB公式の選択選手一覧によると次の12人です。
| 球団 | 1位指名 | 守備 | 指名時の所属 |
|---|---|---|---|
| オリックス | 山岡泰輔さん | 投手 | 東京ガス |
| 中日 | 柳裕也さん | 投手 | 明治大 |
| 楽天 | 藤平尚真さん | 投手 | 横浜高 |
| ヤクルト | 寺島成輝さん | 投手 | 履正社高 |
| 西武 | 今井達也さん | 投手 | 作新学院高 |
| 阪神 | 大山悠輔さん | 内野手 | 白鴎大 |
| ロッテ | 佐々木千隼さん | 投手 | 桜美林大 |
| DeNA | 濱口遥大さん | 投手 | 神奈川大 |
| ソフトバンク | 田中正義さん | 投手 | 創価大 |
| 巨人 | 吉川尚輝さん | 内野手 | 中京学院大 |
| 日本ハム | 堀瑞輝さん | 投手 | 広島新庄高 |
| 広島 | 加藤拓也さん | 投手 | 慶應義塾大 |
12人のうち10人が投手で、高校生は藤平さん、寺島さん、今井さん、堀さんの4人でした。
残りの8人は大学生と社会人でした。
山本さんは、この12人の1位指名のあと、2巡目と3巡目で24人が選ばれ、4巡目の最初の指名で名前を呼ばれました。
Number Webの記事も、オリックスはこの年、4位指名の先頭だったと書いています。
つまり山本さんは、12球団がそれぞれ3人ずつ、合わせて36人を選び終えた後の37人目でした。
同じ記事は、4位まで他の11球団が指名しなかった理由を話してくれるスカウトはなかなかいなかったとも書いています。
同期の1位指名の選手たちも、それぞれの球団で自分の道を歩んできました。
比べたいのは優劣ではなく、どこからでも頂点を目指せるという事実のほうです。
ドラフトの順位はスタートの位置であって、ゴールの位置ではありませんでした。
筆者は、この1位指名の表に山本さんの名前がないことに、かえって物語の重みを感じてワクワクしてしまいます!
あなたも、スタートの順番で人を判断してしまって、あとから考え直した経験はないでしょうか?
山本由伸の4位指名で見るドラフトの仕組み

NPBのドラフトは、NPB公式の選択手順によると、1巡目だけが「入札抽選」で行われます。
12球団が欲しい選手の名前を同時に出し、ほかの球団と重ならなければそのまま決まり、重なった場合は抽選になります。
抽選に外れた球団は、全球団の1位が決まるまで入札をくり返します。
2巡目からは抽選がなく、2巡目はその年の球団順位が低い球団から、3巡目は順位が高い球団から指名し、その後は交互に折り返していきます。
2016年の2巡目と4巡目は、オリックスが12球団で最初に指名する順番でした。
山本さんの指名が4巡目の先頭になったのは、この折り返しの仕組みによるものです。
| 決まり | 内容(2016年の選択手順) |
|---|---|
| 1巡目 | 12球団が同時に入札し、重なれば抽選 |
| 2巡目 | 順位の低い球団から指名(オリックスが先頭) |
| 3巡目 | 順位の高い球団から指名 |
| 4巡目以降 | 交互に折り返す(4巡目はオリックスが先頭) |
| 人数 | 原則1球団10人まで、全体で120人に達したら終了 |
| 育成選手 | 新人の指名が120人に満たない時、希望球団で続けて行う |
1巡目の抽選は運も絡みますが、2巡目以降は、どの球団がどの順番で誰を選ぶかという読み合いになります。
4巡目の先頭は、順位の低い球団から順に巡ってくる仕組みが生んだ、大切な1回でもあります。
その1回を、オリックスは都城高の右腕に使いました。
高校時代の歩みや、岡山から宮崎へ進んだ理由は、山本由伸の高校とプロフィールの記事で読めます。
筆者は、仕組みを知ってから2016年の指名順を見返して、あの日の1回の指名がどれだけ大きかったかを思い、少し震えました。
私たちファンも、毎年秋のドラフト中継で、4位や5位の名前にまで耳を澄ませたくなりますよね。
関連報道で見られる驚きや応援の傾向を、読者目線で代弁すると次のようになります。
「甲子園に出ていなくても、ここまで来られるのが本当に感動的」
「4位まで残っていたなんて、今思うと信じられない」
「ドラフト4位からワールドシリーズのMVPまで駆け上がった姿に、同じ日本人として胸を張りたくなる」
驚きの声の奥に、見えない場所で伸びる人への拍手が込められている気がして、筆者は「4位」という数字がますます誇らしくなりました。
よくある質問
山本由伸は何年のドラフトで何位ですか?
2016年10月20日のドラフト会議で、オリックスから4位で指名されました。
ドラフトの時の高校はどこですか?
宮崎県の都城高校です。
生まれ育ったのは岡山県備前市です。
同じ年のドラフト1位には誰がいますか?
楽天の藤平尚真さん、西武の今井達也さん、阪神の大山悠輔さんなど12人です。
山本由伸がドジャースと契約したのはいつですか?
2023年12月に、12年総額3億2500万ドルの契約を結びました。
2026年10月時点でも、この契約でドジャースに在籍しています。
エリカのひとこと
ドラフトの順位は、その日その時に見えていたものの答えにすぎないのだと、山本さんの歩みが教えてくれます。
見えないところで積み上げた時間は、ちゃんと形になって返ってくるのですね。
4位から始まった物語の続きを、これからも一緒に追いかけていきたいです!
まとめ
山本由伸さんは、2016年のドラフトでオリックスから4位で指名されました。
当時の記事やスカウト証言には、高校最後の1年の登板機会や体格への見方が残っています。
それぞれが指名順位へどれほど影響したかまでは確定していません。
プロでは3年連続の沢村賞と三冠を経て、ドジャースと投手として当時の史上最高額の契約を結びました。
4位は、物語の1ページ目でした。
毎年秋のドラフトで名前を呼ばれる選手たちにも、きっと同じ可能性が眠っています。
ほかの日本人選手の歩みは日本人メジャーリーガー総まとめ、大谷翔平さんとドジャースの情報は大谷翔平とMLBの総合ガイドからたどれます。
ドラフト4位の物語を書き終えて、山本さんが大舞台で投げ抜いた試合をどうしても見たくなりました!
開いたのは、YouTubeチャンネル「大谷一本【日米野球】」の「【崖っぷちの死闘】山本由伸が敵地で魂の96球‼ワールドシリーズ第6戦に起きた逆王手の真実【大谷翔平 ドジャース WS2025】」です。
題名の「崖っぷちの死闘」と「魂の96球」という言葉を見て、雨の県大会で投げる姿を見せられなかった高校3年の春からの距離を思い、目頭が熱くなりました。
最初の評価をくつがえしていく人の姿に元気をもらいたい日に、ぜひ開いてみてください。
▶ 大谷一本【日米野球】 https://www.youtube.com/@OHTANI-IPPON/

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